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今回は、マーケティング戦略のフレームワークを紹介します。

おススメしたい人は、
起業したい人、会社などで広告・販促担当者、なかなか集客、商品・サービス
の提供が上手くいっていない人です。
保存していただいて、通勤中、資料作成中、トイレ中などすき間時間でぜひ読んでいただければ
と思います。

注目のサブスクリプションサービスの事例を用いてマーケティング戦略の活用や成功する方法を
わかりやすくまとめてみました。


目次

1.マーケティング戦略とは?フレームワークと手順
2.事例で理解!マーケティング戦略
3.マーケティング戦略、成功のポイント



1.マーケティング戦略とは?フレームワークとは?

マーケティング戦略とは、簡単に言うと「誰に、何を、どれくらいの対価で、どのように
提供していくのか」
を決めることです。
以下にそれぞれの手順について簡単に紹介します。

マーケティング戦略とは、STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)により、
誰か、自社や自社商品・サービスをを顧客にどのようにみてもらいたいかを決めるとともに、
4P(マーケティングミックス)により、顧客に対してどのような価値(商品)をどれくらいの対価(価格)でどのように(流通チャネル)提供していくか。自社や自社商品と、どのような関係を
構築(プロモーション)していくのかの計画を立てることです。


STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)
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STPは、「顧客が誰か」と「自社や自社商品・サービス」をどのようにみてもらいたいか」
を定めます。

どのようなセグメントターゲティングを想定するかによって、ポジショニングが異なるしターゲット顧客の特性や目指すポジショニングにより、後ほど紹介します4P の最適な組合せは変わるので
マーケティング戦略の立案にあたっては、STPを優先して定める必要があります。


4P分析(マーケティングミックス)

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STPを決定した後は、「商品・サービス(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」
プロモーション(Promotion)」4つのPを適切に組合わせていきます。

このような4Pの適切な組合せの検討をマーケティングミックスといいます。
マーケティング戦略で重要なのは、
1.市場(顧客)のニーズや行動とマーケティングミックスの各要素との適合性。
ターゲットに適合するような商品戦略、価格戦略、広告・販促戦略、流通チャネル戦略を計画し、実行する。

2.マーケティングミックスの4要素の適合性。
商品コンセプトやポジショニングと矛盾するような価格設定や広告・販促、チャネル選択を行っていては、大きな成果は難しい。

おすすめ記事:マーケティングのフレームワーク・分析手法一覧


2.事例で理解!マーケティング戦略

わかりやすい事例としてLaxusのSTP、4Pについての分析からマーケティング戦略の基本的な
考え方、流れを理解しましょう。


Laxus

サブスクリプションモデルによる高級ブランドバッグのレンタル事業「Laxus」を行うラクサス・テクノロジーズ社(以下、ラクサス社)は2015年の同事業開始以降、会員数、業績とも拡大しております。


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出展:Laxus公式サイト


【STP】
ラグジュアリーブランドのバッグは、1点数十万円にもなることから、多くの人にとって気軽に購入できるようなものではありません。
一方で、女性にとってはバッグは服と同じくらい季節やシーンにあわせて使い分けるファッションアイテムのひとつでもあるので、存在感のあるラグジュアリーブランドのバックは憧れの対象にもなっています。
同社は「様々なバッグをを季節やシーンにより使い分けたい」「ラグジュアリーブランドのバッグを使用したい(家庭上の制約にもあり気軽には購入できない)というファッション上にニーズ(ウォンツ)と家計の制約という、両立困難な課題な課題に対してサブスクリプションモデルを導入することで
解決策を提示しています。

Laxusのセグメンテーションは、
属性(年別や年代)、経済要因(可処分所得)のほか、ラグジュアリーブランドバッグの使用や所有にたいする価値観を軸。
ラグジュアリーブランドバッグの使用に価値を認めつつ所有することにこだわりのない20代~40代半ばを中心とする女性をターゲットにしているように見受けられます。
サブスクリプションモデルによるレンタルを行うという類似したビジネスモデルもありますが、価格帯の低いバッグやアクセサリーに特化したサブスクリプションという他にないサービスなので、ユニークポジションを実現しているといえます。

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【4P】 
・商品(Product):ラグジュアリーブランドバッグ(約3万点)ですが、専門の鑑定士が安定した本物でありつつ、使用時は必ずクリーニングしたものがと届けられるなど、手入れの行き届いたものとなっています。また、自宅に届くバッグは専用の化粧箱に入った状態で届けられますが、化粧箱のデザインは有名絵画などプリントされたもので、開封前からラグジュアリー感を掻き立てるような仕組みとなっていることも重要ポイントです。

・価格(Price):月額6,800円(税別)のサブスクリプションですが、アプリをダウンロード時に日額換算で40日分となる10000ポイント※1が付与されるます。そして既存のユーザーから照会コードを入手することでさらに数千ポイントを取得することもできることから、実質的な費用負担は最短でも2ヶ月目から発生する、フリーミアムモデルを採用することで、トライアルの心理的な負担を軽減しています。
毎月2回目以降の交換では追加費用(荷造り手数料(1,000円/回))が発生することになっていますが、自ら望んで申し込んだ交換の対価なので、こうした追加費用への心理的抵抗感は低いと思います。

・場所(Place):登録や申込みのインターフェースは、Webとスマホアプリの2つが用意されており、ポイント付与を明示することで自社のスマホアプリに誘導しています。なので実質的にはスマホアプリが唯一の接点だと思われます。
また、利用を申し込んだバッグは自宅まで配送される上、配送用パッケージは返却時に使用してもらうよう、返送用の伝票や箱を閉じる際に利用するシールも同梱しており、返却も最寄りのコンビニなどに持ち込むだけにするなど、申込みから商品の受取り、返却までストレスを感じないような仕組みとなっています。

・プロモーション(Promotion):TVCMなどの認知獲得もありますが、実際の利用者の拡大に関しては、既存のユーザーからの紹介を通じた登録者ポイントを付与するなどの口コミを誘発する仕掛けが大きいように見受けられます。

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ただし、アプリダウンロードや紹介を通じたポイントを付与することで実質無料でトライアルができるなど、未体験のユーザーにラグジュアリーブランドバッグの使用体験を提供し、顧客層のパイを拡大していくことは、在庫を抱える要因になり得ます。
ラクサス社では、ラグジュアリーブランドバッグを所有する消費者に対し、有償で貸し出しできる「LaxusX」というサービスもあり、所有者に対して、自宅で眠っているだけのバッグが経済的価値を生む存在に転換されるメリットを提供し、調達費用を節約しつつ在庫の獲得にもつなげています。
こうした一般顧客の所有物を貸し出し在庫に転化することは利用者の使い方(クリーニング可能な範囲を超える破損)や本来の持ち主が必要なときに確実に返却される見込みがあるか、といったリスクもあることから、在庫を含む商品そのものの質に加え、利用顧客のモラルの維持・確保ができるかどうかも「Laxus」自体の成長を左右する要素となるものと思われます。

※1サービス内容は投稿時時点の情報です。


3.マーケティング戦略、成功のポイント

事例からわかるように、マーケティング戦略の成否は、ターゲットの設定と自社・自社商品のポジショニング、4Pのバランスにかかっているといえるでしょう。

では早速忘れないように保存して、アウトプットしながらマーケティング戦略を立ててください。
加油!